防府市の土砂崩れから5日。国道262号、数時間発生時刻が違えば自分が死んでいたかもしれない。自分ごとに感じる2度目の災害、知人の中にも被害にあわれた方がいる。
写真人の中には真実や事実に対して好奇心がある人が多い。本当の事は自分の目や感覚で確認しないと信用出来ない脳の奥にあるごく単純な好奇心と欲求? フォトジャナリストではないけれど僕の中にもある。実際、阪神大震災の時には朝のニュースを見て、その夕方にはカメラバックを抱え東京を出発していた。しかし今回のこの災害には僕は反応できなかった。カメラのファインダーをのぞくことすら出来そうになかった。恐怖や悲惨さや、人の死や悲しみや、必死に救出しようとしている人々に、真正面から向き合えそうにない。けれどもし、任務として写さなければならないという状況にあったなら、自分の内面など無視して、モラルよりもやや本能に近いところで写真を写すに違いないと思う。たぶん。 時代と常に直結した報道カメラマンの生き方にすごさを感じてしまうことがあるのです。
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